■MUCHAが影響を受けた『浮世絵』
ミュシャの特徴として、美しい女性や優美な曲面の美しい装飾が挙げられると思いますが、今回はあえて、平面的に描かれたデザインの画風についてお話しします。
こちらは葛飾北斎の花鳥版画です。
ミュシャの描く植物のモチーフや平面的な構図は、このような日本の《浮世絵》の影響が表れているといわれています。
平面的な構図の浮世絵に対し、西欧の絵画は早くから立体的な遠近法を取り入れており、その描き方が主流でありました。
それは、西欧と日本の写実に対する目線に違いがあります。
西欧の写実主義は「一定の視点から距離を測る」
日本の写実主義は「目の前で観察すること」により成り立っていたのです。
■『浮世絵』が影響を受けた西洋画
ミュシャが日本の浮世絵の影響を受けているのと同時に、
浮世絵もまた、西洋の影響を受けています。
上の画像は、歌川広重の「名所江戸百景」です。
見て分かる通り、西洋的な遠近法を大胆に応用しています。
今までは平面が多かった日本の美術に、江戸時代、遠近法が西欧からもたらされたのです。
このように見ていくと、
同じ時代の東洋と西洋と美術が、お互いに影響を受けながら高まった時代だといえますね。
MUCHAの絵が日本で広まったのも、浮世絵と近しい画法が、日本で違和感なく受け入れられた理由の1つかもしれませんね。
連作 <四つの花-アイリス>
1898年(103.5×43.3cm)
作品紹介
* Key board *
2017年の作品投稿は、このMUCHAで最後となります(^^)
約1年で、のべ120作品の投稿を頂きました!
ありがとうございます♪♪
投稿作品を見て「この土台ステキ!」「この素材にはどうやって貼るんですか?」
など、お問い合わせも多数頂き、反響も大きく嬉しく思います。
2018年は、投稿作品のNo.1発表が続きます。
皆さんゼヒ年末年始は、お好きな作品に投票をお願いします♪♪
スタッフ 山﨑